三線の練習を続けていると、いつも理想どおりの時間が確保できるわけではない。
私が現在取り組んでいる曲だけでも、
- コンクール課題曲7曲
- 師匠からまだ○をいただいていない通常の課題曲3曲
合わせて10曲ある。
さらに、せっかく覚えた曲を忘れないよう、以前の課題曲も時々弾いている。
気が付けば、毎日かなりの曲数を相手にしていることになる。
コンクール課題曲7曲を1回通して弾くと約20分。それを3回繰り返すだけで約1時間かかる。
さらに通常の課題曲3曲をじっくり練習すると、合計で2時間ほどになる。
もちろん、それだけ時間を取れる日もある。
しかし現実には、仕事が忙しい日もあれば、疲れて帰宅する日もある。体調が優れず、「今日はどうしてもやる気が出ない」という日もある。
そんな日に大切なのは、「今日は何を練習しようか」と考え始めないことだ。
実は、この「考える」という行為そのものが、意外と脳のエネルギーを消費する。
心理学には「意思決定疲れ(Decision Fatigue)」という考え方がある。人は選択を繰り返すほど判断力が低下し、最後には「今日はもういいか」となりやすい。
だからこそ、あらかじめ練習パターンを用意しておく。
例えば、
【フルコース(約2時間)】
- コンクール課題曲7曲×3周
- 通常課題曲3曲
- 必要に応じて過去曲の復習
【通常コース(約1時間)】
- コンクール課題曲7曲×2周
- 通常課題曲を重点的に練習
【30分コース】
- コンクール課題曲7曲を1周
- 通常課題曲を1曲だけ集中練習
【10分コース】
- 持ち歌を1曲
- その日の重点課題を数フレーズだけ
- 歌詞の確認だけでもよい
そして、本当に疲れ切った日は、
「三線をケースから出して1曲だけ弾く。」
それでも十分だ。
大切なのは、ゼロにしないことである。
練習量は日によって違って当然だ。毎日100点を目指すより、10点でも20点でも積み重ねるほうが、長い目で見れば確実に力になる。
コンクールまで、まだ約10か月ある。
この期間に必要なのは、一度の気合いではなく、毎日続けられる仕組みである。
「今日はどのメニューにしよう」と迷うのではなく、
「今日は10分コースの日だ。」
そう決めて、すぐに三線を手に取る。
この仕組みが、忙しい日も、疲れた日も、やる気が出ない日も、自分を少しずつ前へ進ませてくれる。
結局、上達する人は特別な才能がある人ではない。
続けられる仕組みを持っている人なのだと思う。

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