えびすの三線ライフ

三線を弾き、唄い、学び、暮らす。還暦を迎えてなお新しい景色を求めながら、八重山民謡の稽古と日々の暮らしを重ねています。小さな積み重ねの中にある喜びや気づきを、ゆっくり綴っていきます。

長い間、酒は生活の中に当たり前に存在していた。

仕事を終えた後の一杯。疲れた時の一杯。嫌なことがあった日の一杯。

「今日も一日頑張ったから」「ストレス解消だから」という理由で、酒は自分にとって必要なものだと思っていた。

振り返れば、若い頃は経験も少なく、仕事や人間関係で感じるストレスへの向き合い方も十分に身についていなかったのかもしれない。

ストレス耐性が低かった時期、酒は気持ちを切り替える一番手軽な方法だった。

しかし、年齢を重ね、多くの経験を積む中で少しずつ自分自身にも変化が起きてきた。

以前なら大きなストレスに感じていた出来事も、「こういうこともある」「何とか乗り越えられる」と受け止められるようになる。

経験によって、自分の中にストレスを処理する力が育っていた。

一方で、長年続けてきた飲酒習慣は、確実に身体へ影響を与えていた。

毎年受ける健康診断。

若い頃はそれほど気にしていなかった数値が、年齢とともに少しずつ悪化していく。

「今年もまた数値が悪くなった」
「このまま続けていたらどうなるのだろう」

そんな不安を感じるようになった。

血液検査の結果を見るたびに、生活習慣病という言葉が現実味を帯びてくる。

今は普通に生活できていても、この習慣を続けた先に本当に健康な未来があるのか。

年々進んでいく生活習慣病への恐怖は、自分自身の生活を見直す大きなきっかけになった。

さらに、酒による影響は身体だけではなかった。

翌朝のだるさ。
集中力の低下。
自由に使える時間の減少。

本当なら自分の成長や楽しみに使えるはずだった大切な時間とエネルギーが、知らないうちに失われていた。

そんな時、大きな転機になったのが「本当にやりたいこと」が見つかったことだった。

朝早く起きて取り組みたいことがある。
もっと上達したいことがある。
これからの人生で挑戦したい目標がある。

そう思えるものに出会った時、酒との向き合い方は自然に変わった。

節酒は「我慢」ではなくなった。

「飲みたいけれど我慢する」のではなく、

「大切なことをするために、今日は飲まないことを選ぶ」

という考え方になった。

もちろん酒そのものが悪いわけではない。

気の合う仲間と語り合う時間、楽しい場を共有する時間は、人生を豊かにしてくれる。

しかし、健康、時間、挑戦、成長。

そうした大切なものを犠牲にしてまで飲み続けるものではない。

そのことに気づいた時、酒との関係は大きく変わった。

節酒によって夜が変わった。
睡眠が変わった。
朝が変わった。

そして朝が変わることで、一日が変わった。

健康的な食事を意識する。
身体を動かす。
好きなことに集中する時間ができる。

小さな生活習慣の変化が、毎日の充実感につながっていった。

健康づくりとは、単に健康診断の数字を良くすることだけではない。

これからの人生で何を大切にしたいのかを考え、その未来に向けて自分の生活を整えていくことだと思う。

酒との付き合い方を変える。

その小さな一歩が生活を変え、生活が変わることで人生そのものが変わっていく。

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