えびすの三線ライフ

三線を弾き、唄い、学び、暮らす。還暦を迎えてなお新しい景色を求めながら、八重山民謡の稽古と日々の暮らしを重ねています。小さな積み重ねの中にある喜びや気づきを、ゆっくり綴っていきます。

ここ2ヶ月ほど、平日の朝の過ごし方が大きく変わった。

朝5時30分に起床する。

以前なら、前日の晩酌の影響で身体が重く、布団から出るのも億劫な朝が少なくなかった。目は覚めても頭がすっきりせず、出勤時間から逆算して最低限の準備だけをする。そんな朝も多かった。

しかし節酒を始めてから、朝という時間の価値がまったく変わった。

起きたらまず朝ごはんを作る。そして、きちんと食べる。

以前なら簡単に済ませたり、何となく流していた食事の時間だが、自分で料理をするようになると、自分の身体を整えているという実感がある。

食事を終えると、歯磨き、洗顔、髪の毛のセットなど身支度を整える。

そして弁当づくり。

昼食を外食や買ったもので済ませるのではなく、自分で準備する。毎日の小さな積み重ねだが、健康を意識するきっかけにもなっている。

弁当を作った後は洗い物。

ここまで終わると、最後に自分への小さなご褒美の時間が待っている。

コーヒー豆を挽いて、一杯のコーヒーを淹れる。

忙しい朝に、わざわざ豆を挽く必要があるのかと思う人もいるかもしれない。しかし、この数分の手間がいい。

豆を挽く音、広がる香り、お湯を注ぐ時間。

ただカフェインを摂るためではなく、「今日一日を始める準備の時間」になっている。

ここまでで約1時間。

そして、そこから三線の稽古に入る。

約1時間、八重山古典民謡と向き合う。

来年のコンクール挑戦に向けて、課題曲を重点的に練習し、録音して確認し、修正を積み重ねる。

朝の1時間は集中力が違う。

夜の疲れた状態で無理やり練習する1時間とは、質がまったく違うように感じる。

この生活が始まって約2ヶ月。

変わったのは、単にお酒の量が減ったということだけではない。

夜のお酒中心だった生活から、朝の充実を中心にした生活へ変わった。

不思議なことに、何かを我慢しているという感覚はあまりない。

むしろ得たものの方が大きい。

美味しい朝食。
手作りの弁当。
豆から淹れるコーヒー。
静かな三線の稽古時間。

節酒によって失った楽しみより、節酒によって手に入れた楽しみの方がずっと多かった。

60歳になって、生活習慣を変えるのは簡単ではないと思っていた。

でも、人はいくつになっても変われる。

大きな決意より、小さな習慣。

毎朝5時30分から始まるこの2時間が、今の自分を少しずつ作り直してくれている。

明日の朝もまた、コーヒーを淹れて、三線を手に取る。

その積み重ねの先に、きっと新しい景色が待っている。

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