えびすの三線ライフ

三線を弾き、唄い、学び、暮らす。還暦を迎えてなお新しい景色を求めながら、八重山民謡の稽古と日々の暮らしを重ねています。小さな積み重ねの中にある喜びや気づきを、ゆっくり綴っていきます。

石垣島修行の旅が始まった。

初日の夜は、地元のきょうだい弟子たちとの合同稽古だった。

師匠が「せっかくだから」と、私のコンクール課題曲7曲の独唱をプログラムに入れてくださった。

とてもありがたい機会だったが、正直なところ緊張した。

家では何度も繰り返し練習し、録音して確認しながら、ほぼノーミスで弾けるようになってきた曲ばかりだ。

ところが、いざ人前に座ると様子がまったく違う。

目の前には師匠。そして地元のきょうだい弟子たち。

「間違えないように。」

そのことばかり考えてしまい、いつものように声を響かせることまで気が回らない。

三線を弾くことだけで精一杯だった。

特に大浦越路節は途中で止まってしまい、最初からやり直すことになった。

家では弾けていたのに。

少し悔しかった。

でも、この経験はとても大きかった。

「家で弾ける」と「人前で弾ける」は、まったく別のことなのだと、あらためて実感した。

稽古のあと、師匠はこう言ってくださった。

「この時期にほぼ暗譜できているのは、大きなアドバンテージです。ここから10か月かけて仕上げていきましょう。」

その言葉を聞いて、少し気持ちが楽になった。

今日は、自分の弱点がはっきり見えた一日だった。

緊張すると何が起きるのか。

どの曲がまだ不安定なのか。

本番で歌うには何が足りないのか。

一人で練習しているだけでは気づけなかったことを、たくさん教えてもらった。

失敗はした。

でも、それ以上に収穫の多い一日だった。

明日は師匠との対面稽古。

さらに具体的な修正点を教えていただき、一つひとつ課題を潰していこうと思う。

石垣島まで来た意味は、きっとそこにある。

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