緊張すると、普段なら当たり前にできていることが、突然できなくなる。
昨年6月、八重山古典民謡コンクールの新人賞を受験したときのこと。本番で、これまで1,000回以上弾いて、一度も間違えた記憶のない箇所でつまずいた。
難しいところではなかった。むしろ、何の心配もしていなかったところだった。
今月に入り、緊張感に慣れるため、オンライン配信をしながら練習している。すると、やはり同じようなことが起こる。
普段から何度も失敗している箇所では、「ここは気をつけよう」と意識が向く。次の音、指の動き、歌とのタイミング。自然と集中力が高まっている。
ところが、いつも問題なく弾けている箇所では、その意識が薄くなる。
そして緊張が高まった瞬間、そこが突然飛ぶ。
難しいところは警戒しているから崩れない。簡単だと思っているところは無警戒だから崩れる。
考えてみれば、本番で必要なのは「難しいところを弾ける力」だけではない。一曲を通して集中を切らさず、いつも通りの演奏を最後まで続ける力なのだと思う。
「ここは大丈夫」という場所をつくらない。
簡単に感じるところも、何百回弾いたところも、一音ずつ丁寧に弾く。曲の最初から最後まで、意識を途切れさせない。
オンライン配信で鍛えたいのは、緊張そのものへの慣れだけではない。
緊張していても、当たり前のことを当たり前にやり続けられる集中力。
次のコンクールまでに、そこを鍛えていきたい。
コメントを残す