えびすの三線ライフ

三線を弾き、唄い、学び、暮らす。還暦を迎えてなお新しい景色を求めながら、八重山民謡の稽古と日々の暮らしを重ねています。小さな積み重ねの中にある喜びや気づきを、ゆっくり綴っていきます。

先日、三線サークルに新しい仲間が加わった。

体験を終えてすぐにマイ三線を注文していて、届くのを心待ちにしているという。これから始まる三線生活への期待が伝わってきて、こちらまで嬉しくなった。

初めて三線を構えてもらうと、私はまず構え方からお伝えした。

胴をどこに乗せるのか。竿はどんな角度にするのか。右腕はどこに置くのか。左腕はどんな位置が自然なのか。竿をどこで支えるのか。

本人は「構えるだけ」と思っていたかもしれないが、実はそれだけでも覚えることはたくさんある。

さらに、左手では勘所を正確に押さえなければならないし、押さえ方にもコツがある。右手ではバチの持ち方や当て方、弦の弾き分けも覚えなければならない。

それだけではない。見慣れない工工四を読み、聞き慣れないウチナーグチの歌詞を覚えながら演奏する。

思いつくだけでも、初心者が同時に意識しなければならないことは、うんざりするほどある。

サークルで多くの仲間を見ていると、上達が早い人には共通点があるように感じる。

それは、指導されたことを「身体に染み込ませよう」としていることだ。

教わったことを何度も繰り返し、意識しなくても自然にできるようになるまで練習する。一度にいくつもの課題を器用にこなす人もいるが、多くの場合は、一つひとつを着実に身につけていく人のほうが、結果的に大きく伸びていく。

最初は10個のことを意識していたとしても、そのうち2つ、3つが無意識でできるようになる。すると、そのぶん余裕が生まれ、残りの課題により高い精度で意識を向けられるようになる。

そうやって、また新しいことが身につき、さらに余裕が生まれる。

上達とは、特別な才能ではなく、「意識しなくてもできること」を一つずつ増やしていく作業なのだと思う。

新しく入った仲間も、最初は覚えることの多さに戸惑うかもしれない。でも、それは誰もが通る道だ。

焦らなくて大丈夫。一つできるようになれば、その分だけ次のことに意識を向けられるようになる。その積み重ねが、気がつけば「弾ける」「歌える」という楽しさにつながっていく。

私もそんな成長を、サークルのみんなと一緒に楽しんでいきたいと思っている。

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