えびすの三線ライフ

三線を弾き、唄い、学び、暮らす。還暦を迎えてなお新しい景色を求めながら、八重山民謡の稽古と日々の暮らしを重ねています。小さな積み重ねの中にある喜びや気づきを、ゆっくり綴っていきます。

三線の練習を習慣にするために、以前から大事だと思っていることがある。

三線を、いつでもすぐ手に取れるところに置いておくこと。

これは、サークルのメンバーにも何度も話してきた。

三線をケースに入れて大切に保管するのは、もちろん悪いことではない。しかし、いざ練習しようと思ったときに、ケースを出して、開けて、三線を取り出して……となると、ほんのわずかな手間なのに、それが意外と練習を始めるハードルになる。

逆に、目の前に三線があって、手を伸ばせばすぐ弾ける。

この環境を作るだけで、練習量は変わってくる。

どこに置けばいいのか

そこで考えた。

どこに置けば、すぐ手に取れるだろう。

しかも、できるだけスペースを取らず、安全に保管できる場所はないだろうか。

一般的には三線用のスタンドがある。壁掛けタイプのホルダーもある。

ただ、スタンドはどうしても床のスペースを使う。壁掛けは壁への取り付けが必要になる。

私が欲しかったのは、もう少し単純なものだった。

いつも使っているダイニングテーブルの横に、そのまま三線を掛けておけないか。

椅子に座っていて、弾きたくなったら手を伸ばして取る。

終わったら、またそこに戻す。

これなら理想的だ。

ところが、探してみても「テーブルに三線を掛けておく」という発想の商品は、私が探した限りでは見つからなかった。

ならば、作ってしまおう。

コルクを加工して三線ホルダーに

材料に使ったのはコルク。

厚みのあるコルクを加工して、ダイニングテーブルの縁に取り付け、三線の棹を挟むような形にした。

写真で見ると、かなり単純な構造である。

しかし、この単純さがいい。

三線の棹を支える部分がコルクなので、硬い素材が直接当たる心配も少ない。何より、テーブルの横という、これまで使っていなかった空間を利用できる。

床には何も置かないので邪魔にならない。

そして、三線はいつも目の前にある。

市販品のような格好良さはないが、目的は十分に果たしている。

「練習するぞ」と思わなくても弾ける

実際に使ってみると、これはすごくよかった。

想像していた以上に、練習に取り掛かるハードルが下がった。

「さて、三線の練習をするか」

と気合を入れなくてもいい。

ちょっと時間がある。

一曲だけ弾いてみよう。

昨日うまくいかなかったところを、少しだけ確認してみよう。

そんなときに、手を伸ばせば三線がある。

この「すぐ弾ける」ということが思った以上に大きい。

練習を続けるためには、意志の強さだけに頼るよりも、練習しやすい環境を作ってしまうことのほうが効果的なのだと思う。

ケースから出す数十秒が惜しいという話ではない。

「始める」という行動に必要なエネルギーを、できるだけ小さくするということだ。

上達のための道具は、三線だけではない

三線の上達というと、良い楽器、良いバチ、チューナー、録音機器などに目が向きがちだ。

しかし、「毎日手に取れる環境」もまた、立派な練習道具なのかもしれない。

一回一回は、ほんの数分でもいい。

目についたから弾く。

手が届くから弾く。

一曲だけでも弾く。

その小さな積み重ねが、何十回、何百回という稽古につながっていく。

そして今回、そのために必要なものが売っていなかったので、自分で作ってみた。

なければ作る。

見た目はいたって素朴なコルク製三線ホルダーだが、今のところ、かなり気に入っている。

三線の置き場所を変えただけなのに、三線との距離まで近くなったような気がする。

今日もダイニングテーブルの横には三線がある。

あとは、手を伸ばして取るだけだ。

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