【食べたことはある。でも、料理したことはない】
この歳になると、たいていの食材は食べたことがある。
でも、自分で買って料理したことがあるかというと、そうでもない。
外食や人が作った料理で食べたことはあっても、自分では扱ったことのない食材がけっこうある。
長いこと料理を人任せにしてきたのだから、当然といえば当然だ。
【初めての食材に挑戦する】
自炊を始めてから、少し余裕のある時は、買ったことのない食材を試すようになった。
豚バラブロック、ナス、ブロッコリー、エリンギ、鶏むね肉、鯖缶など。
スーパーではおなじみの食材ばかりだが、自分にとっては初めてだった。
豚バラブロックは、まずどう切るのかで迷った。
ブロッコリーは、茎まで食べられると知った。冷凍もできる。
鶏むね肉はパサパサするものだと思っていたが、塩麹で蒸すと、思ったよりしっとりした。
一つ買うたびに、知らないことが出てくる。
【スーパーの景色が変わった】
以前は、必要なものを買って帰るだけだった。
今は売り場を歩きながら、「これはまだ料理したことがないな」と思う。
そうすると、スーパーには知らない食材がずいぶん多い。
何十年も見てきた場所なのに、見えていなかったものがある。
一人暮らしなので、使い切れるかどうかは気になる。
まずは少量を買う。簡単な料理で試す。
うまくいけば、別の料理にも使ってみる。
そうしているうちに、少しずつ作れるものが増えてきた。
【自炊が義務から楽しみに】
自炊を始めた頃は、健康と節約のためだった。
今もそれは変わらない。
ただ、最近は別の楽しみもある。
何を作るか考える。初めての食材を買う。調理法を調べる。
おいしくできれば嬉しいし、失敗すれば、次はどうしようかと思う。
料理が、ちょっとした趣味になってきた。
【60歳になっても、初めてはいっぱいある】
60歳にもなると、初めてのことはもう少ないと思っていた。
でも、やってこなかったことに目を向ければ、まだいくらでもある。
それは、毎日の食事の中にもある。
遠くへ行かなくても、大きなお金を使わなくても、新しいことはできる。
次は何を買ってみようか。
そう考えながらスーパーを歩くのが、今は少し楽しい。
自炊を始めて、食生活が変わった。
スーパーの見え方も変わった。
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