八重山古典民謡コンクールでは、受験時の衣装が決められている。男性は紋付袴、女性は着物。舞台に立つ以上、演奏だけでなく、身だしなみも大切な審査の一部だ。
昨年6月に新人賞を受験した際は、師匠の紹介で街中の美容室を利用した。紋付袴を借り、着付けまでしていただいたのだが、その料金が驚くほど良心的だった。一般的な貸衣装店とは一桁違うくらいの価格で、「こんな値段でいいのだろうか」と思ったほどである。
その時、女性のご主人がこんなことを話していた。
「もう高齢だからね。毎年、今年で最後かなと思いながらやっているんですよ。」
その言葉を聞いて、「どうか来年も元気で続けていてほしい」と願っていた。
ところが今年、その方が体調を崩して入院され、今後は続けることが難しいと聞いた。
とても残念だが、長年多くの受験者を支えてこられたことに感謝しかない。一日も早く回復されることを願っている。
さて、自分自身も来年の優秀賞コンクール、合格すれば発表会、さらに今年の秋には保存会50周年記念公演と、紋付袴を着る機会がいくつも控えている。
それなら思い切って、自前で揃えてしまおう。
そう考えて、一式を購入した。
あとは着付けである。
もちろん最初は不安だったが、今は便利な時代だ。先生は着付け教室だけではない。
YouTube先生がいる。
品物が届いて早速説明動画を見ながら着付けに挑戦してみた。最初は帯の締め方や袴の位置など、慣れないことばかりで戸惑ったが、一時停止したり巻き戻したりしながら進められるのは動画ならではの強みだ。
何事も最初から上手くできるわけではない。
三線も、歌も、着付けも同じ。何度も繰り返して体に覚え込ませるしかない。
来年のコンクール本番では、自分で着付けた紋付袴を身にまとい、自信を持って舞台に立ちたい。そのためにも、演奏だけでなく着付けも、本番までにしっかり練習を積み重ねていこうと思う。

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